「緊急シンポ 富士市のお産はどうなるの?」から

これは、2008年5月1日 今からちょうど1年前に、富士市フィランセで行なわれた「緊急シンポ 富士市のお産はどうなるの?」で発表された内容です。

1年たった今、状況は決して改善されていません。

私たちは産婦人科の現状を、まず知らなくてはいけないでしょう。

 

● 全国の産婦人科医の数は、1990年には14,000人いたが、現在は9,000人で、この約20年で

  4,000人減っている。
  → これは、90年代に国が大学の医学部の定員を制限したことが大きい
 

● 産婦人科医は、最近では大学終了の新人医師の70%が女性医師だが、10年後には、その5割が

  産婦人科医をやめてしまう。

  → 過重労働で結婚・出産後に勤務を続けることが難しい


● 現在産婦人科医の3割は、「団塊の世代」の医師で、数年後には引退していく方が多い。

 

● 大学を出て一人前の産婦人科医になるには、5~10年の経験が必要である。

 

● 産婦人科医としての現実の問題点
   ・出産時の事故(母子の死亡や後遺症)などに関する訴訟問題
   ・厳しい労働条件(平日勤務に加えての月に10回の当直勤務)
   ・報酬(大学の医局に勤務するより、中央病院では給料が低い)

 

● 大学入学定員を増やしたからと言って、医師がすぐに増えるものではない。


● 「日本全国、産婦人科医の奪い合い状況」であり、今回4名の医師が確保できても、永久に保証された

  わけではない。


● もし中央病院の産婦人科が閉鎖されると、緊急的に帝王切開などの手術をしないと母子が死亡する

  危険が高い出産ができなくなる。

 

● 「産婦人科がないなら、昔のように助産所で産めばいい」という意見もあるが、現在富士市内に助産所はない。

 

● 本年度から、産婦人科の嘱託医または病院と契約しなければ助産所が開設できない。


● 静岡県では、妊婦検診に対し最大5回の検診まで公費で負担されるが、助産所は対象外である。

 

● 仮に助産所が増えても、事前にリスクが高いと判断された妊婦や、お産の際に危険が高まり手術が必要な

  妊婦は、中央病院で対応する必要があるため、中央病院の体制が整っている必要がある。